- 著者:ひすいこうたろう
こんな人にオススメ
- なにか心がモヤモヤしている人
- 指針がわからなくなった人
内容
見開き1ページで1セット。
右ページに言葉が紹介されていて、左ページにはそれにまつわるエピソードが書かれている構成になっている。
ただ言葉ごとに著者やその人のエピソードが書かれているのでわかりやすく、その言葉をかみしめやすい。
感想
正直、もっとスラスラと読み進められるかなと思っていたのですが、手に取ってみるとわかる通り、ぎっしりしてます。
1番心に残ったのはジェームス・マシュー・バリー(作家)の
『神は記憶を与えてくれた。人生の冬の時期に6月のバラを思い描けるように』
原文:God gave us memory so that we might have roses in December
という言葉です。
私自身、嫌な記憶や失敗した記憶ばかり思い出してしまうのでいっそのこと全部忘れてしまいたいと思うことが多いです。
この文には、
・記憶は嫌なことではなく良かった記憶、素敵な記憶を思い出すためにある。
・昔は12月にバラは買えなかった。そのバラを持てるようになる。
つまり、記憶こそが不可能を可能にする。
・どんなときも精神的な豊かさを感じられる
・つらい時期にもかつての記憶を振り返ることで耐えしのぎ乗り越えられる
そんなことが示されているのではと感じました。
100ある言葉の中で自分に刺さるモノが「いま」の自分を表していて、普段なかなか意識できない自分の人生に対する感情を間接的に知れるんじゃないかなと思いました。
人生生きている中で好調の波と不調の波があると思っています。
好調の波は「なんだか調子いいな」くらいで大きく意識はしない一方で、不調の波に1度飲み込まれると、どんどん沈んでいきます。
不調は好調と比べて意識しやすく、一回意識し出すと身の回り何もかもうまくいかない…。
沈んでいくうちに「もう上がってこれないんじゃないか」なんて言葉が何度も頭をよぎると、自分の上がり方を忘れてしまいます。
そんなときに、フッと自分を持上げてくれるのが、こういった本の素晴らしいところだと思います。
